文字式や方程式の単元で、割合や割合による増減の関係を文字式に表しますが、割合の概念を正しく理解できていない多くの生徒さんはここでつまづきます。

多くの生徒さんが、四則演算の方法や分数の計算方法を正しく習得できておらず、自己流のノートの書き方が定着してしまっているせいで正確に計算ができません。

算数と数学の最も大きな違いは、数学では抽象概念を文字で表し式の中で直接操作するようになることです。中１の１学期後半の「文字と式」の単元からこれが始まりますが、抽象概念を扱うことに慣れていない生徒さんはこれがうまくできずつまづき、最悪一生数学が苦手のまま固定してしまう恐れすらあります。

中学１年生の７割弱が教科書すら正しく読めませんが、数学の文章題は読解力が大きく関係する分野のひとつです。

基本問題のはずなのに、毎週塾通いをしているような子もほとんどできないというものがあります。接続詞補充問題です。これは長文の論理構造を正しく読み取れないことに起因します。

中学生の国語の答案を採点していると、着目する場所は合っているのに、回答が質問に対応したものになっておらず減点するということがしばしばあります。このような生徒さんはなかなか高得点を取ることができなくなります。

修飾と被修飾、主部と述部など１文の構造が正しく読み取れていないために、何となく「読めているつもり」でも、正確に読めておらず、いざ問題で問われても答えられないということがしばしば起きます。

同じ内容を別の言葉にで表したときや要約したときに、同じ意味だと判断できず、内容一致問題で正解できないということがしばしば起きます。

１年生２学期あたりに水溶液の単元で、習いたての方程式を使って濃度の問題を解くことになります。２年生では湿度の問題もあります。割合の概念を正しく理解できていない多くの生徒さんは立式できず、ここでつまづきます。

中学理科では、小学校で出てきた速度に加えて、密度・溶解度（ここまでが中１）・圧力・仕事率・電力量・飽和水蒸気量など、「単位当たりの量」がたくさん出てきます。「単位当たりの量」の概念と仕組みを理解できていないと、丸暗記に頼るしかなく、公式が少し変形したりすると途端に対応できなくなります。

中学校の社会は、小学校の社会と比べて覚えなければならない情報の量が飛躍的に多くなります。効率の良い学習方法を身に着けていないと「暗記ができない」と苦しむことになります。

理科・社会ともに、図表と日本語が正しく読めさえすれば「ノー勉で解ける」資料問題が一定数存在します。授業で直接扱われていないものが出題されることも多く、できる子にとっては「サービス問題」ですが、できない子にとってはいくら頑張ってもなかなか取れないアリ地獄のような問題になります。